冷え込みが徐々に強まってきて、水炊きや寄せ鍋などの鍋料理が恋しいシーズン。いろいろな食材を一度に食べられるので栄養バランスが良く、入れる具材や味付けによって様々な変化が楽しめる鍋料理は、寒い時期の家庭料理の定番です。ある調査では、『シーズン中、週に一回以上鍋料理を食べる』という人が半数近くいたという結果も。今回は、日本人がこよなく愛する鍋料理について、知ってためになる豆知識をご紹介します。
早くから金属文化の発達した国とは異なり、日本の調理器具は土器から土師器(はじき=素焼き土器)、陶器鍋と発達し、鉄鍋の登場は平安時代の頃。今でもほとんどの鍋料理で土鍋を使います。実は、土鍋は加熱が穏やかで熱容量が大きく、保温力も優れているため、食材の栄養が熱で変化するのを最小限に抑えてくれるんです。これぞまさに先人の知恵ですね。
一般的に、鍋料理によく使われる食材を例に挙げると…
タラ…タンパク質、ビタミンA、ビタミンD、タウリン
サケ…タンパク質、EPAやDHA、アスタキサンチン、ビタミンB1・B2、ナイアシン
カキ…タンパク質、ヘム鉄、亜鉛、タウリン
甲殻類…タウリン、キチン、キトサン
骨付き鳥肉…ビタミンA、コラーゲン
白菜…ビタミンC、カルシウム、カリウム、マグネシウム、イソシアネート
春菊…食物繊維、β-カロチン、鉄分、カルシウム、ペリルアルデヒド、α-ピネン
ネギ…ビタミンC、硫化アリル、β-カロチン
大根…ビタミンC、カリウム、イソチオシナート
キノコ類…グルカン、食物繊維、エルゴステリン
豆腐…植物性タンパク質、イソフラボン、大豆サポニン、グリシニン、レクチン
昆布(出汁)…カリウム、マグネシウム、食物繊維、β-カロチン
こうして見ると、非常に多くの栄養素が一度に摂れることがよく分かりますね。ビタミンCなど熱に弱いものも多く、土鍋を使う理由がここでも説明できます。
食材をグツグツと煮込む鍋料理は、スープにもこうした栄養がたくさん溶け込んでいます。スープまで飲むと塩分の摂りすぎでは? と思われがちですが、特に塩分を制限されている方でない限り、それほど心配しなくても大丈夫。鍋料理に使われる野菜や昆布には、塩分を排泄するカリウムが豊富で、塩分過多のリスクを軽減させてくれるので、メリットの方が大きいんですよ。適量のスープを飲むことは、とっても身体にいいんです!
皆様は、どんな人と鍋料理を食べますか? 少なくとも、気の合わない人と食べることはほとんどありませんよね。家族や気心の知れた仲間と、楽しく笑顔で食べるのがピッタリの料理です。笑いは、体内のウイルスなどを退治してくれる『ナチュラルキラー細胞』を活性化させるのに、とても重要な要素と言われています。インフルエンザや風邪が蔓延しやすくなるこれからの季節、大勢で楽しく囲む鍋料理は、うってつけのメニューというわけですね。
皆様の生活を快適に変える技、教えて下さい!!
のどが痛い、時間短縮レンジで出来る裏ワザ料理、資源ゴミの再利用法などなど、そんな時の知恵袋を大募集します。
是非、このコーナーでご紹介させて下さい。
ご応募は、メールでの投稿にて受付けております。
皆様のご応募お待ちしております!!