Dr.前田の「人生100年時代」を支える予防医療

第2回
病気になりにくいカラダ作りに欠かせない
『血液』と『酸素』の話。【前編】

遺伝子治療や、免疫療法、幹細胞による再生医療など、人間の機能を高める先進医療が、どんどん実用化され、身近なものになってきています。
がんも死ぬ病気ではない時代が、すぐそこまで来ています。
しかし、そんな生命科学の進歩が著しい時代であるからこそ、もっと人間のカラダの基本的なこと、根本的なことを見直す必要があるように思います。
遺伝子や幹細胞などの最先端医療に希望を感じ、期待を抱くこともあるでしょうが、ビタミンCがノーベル賞受賞者のライナスポーリング博士により万能薬として見直されたように、血流や酸素などの身近なことが、最先端医療と同等かそれ以上に、最強のクスリであることは十分にあり得ます。


「カラダの基本的なことから改善する」
という基本をもう一度見直そう。

いくら「細胞」の遺伝子を調整し、免疫の「細胞」や幹細胞という万能な「細胞」を外から増やしたとしても、その「細胞」自身は、血流が悪く低酸素で低体温な身体の環境では、十分の活躍することができません。
私も日々の診療で、遺伝子治療や免疫細胞療法なども行っていますが、その効果が発揮されるためには、もっと人間のカラダの基本的なことから改善していくことが、治療効果を高める鍵となります。
もっと言えば、最先端医療テクノロジーを駆使しなくても、病気を予防し、健康長寿を手に入れる方法はあります。
その重要な要素となるのが、血流や酸素です。

生きるエネルギー源「ミトコンドリア」から
考える「血流」と「酸素」の重要性。

テレビやパソコンに電源が必要なように、人間の身体もエネルギーがないと何も活動できません。足を動かすにも、指の筋肉を動かすにも、ものを考えるためにも、エネルギーが必要です。その人間のエネルギーのほとんどは、「ミトコンドリア」でつくられます。人間の細胞は37兆個と言われていますが、ミトコンドリアはその細胞一つ一つの中に、平均300-400個が存在しており、人間の全体重の10%を占めています。
そのミトコンドリアでエネルギーを作るために、最優先で必要なのが「血流」と「酸素」です。
ミトコンドリアは酸素が大好きです。そもそも、20億年前、酸素が大好きなミトコンドリアが生物の細胞へ寄生してくれたおかげで、生物が大量のエネルギーを作れるようになった、とも言われています。
体内に取り込まれた酸素の95%はミトコンドリアで使用されますが、その酸素を運んでいるのが血液であり、血流です。その酸素が血流に乗って、一つ一つの細胞のミトコンドリアへ運ばれ、エネルギーが作られます。ミトコンドリアはエネルギー工場に良く例えられますが、呼吸によって取り込んだ酸素を材料にして、ATPというエネルギーが作られます。 そのエネルギーで人間の生命活動が維持されています。血流が悪く、酸素が不足すると、ミトコンドリアでエネルギーが作られないため、カラダの機能が低下し、様々な病気の原因になります。がんや心筋梗塞、脳卒中、糖尿病、関節リウマチ、認知症など、多くの病気がミトコンドリア機能の低下と関連しているといわれています。

※第3回【後編】に続く。

前田 裕輔 医師

コスモヘルス・グループ顧問医
医療法人「愛咲会」理事・医療統括責任者

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