Dr.栗原の血液サラサラ生活

Dr.栗原の血液サラサラ生活コラム 最終回
血管をしなやかにするために

≪ご質問≫  
血液をサラサラにしておくと病気にならないと聞きます。
血液サラサラには、どんないいことがあるのでしょうか?(68歳 主婦)

血管がピチピチして、血液がサラサラと身体のすみずみまで
行きわたる状態をキープ。

植物は根から水と栄養を吸収して花を咲かせるように、私たちの身体の細胞は酸素と栄養を届ける血液により生かされています。
その血液の通り道が「血管」です。その血管に、ある日、突然異常が起こったらどうなるでしょうか。そこから先の細胞には酸素や栄養が届かなくなって、やがて細胞は死んでしまいます。その細胞が私たちの命を支える脳や心臓であれば、脳梗塞・心筋梗塞。この「血管障害(パニック)」が起こるタイミングは、残念ながら分かりません。明日起こるかもしれません。しかし、確実に血管障害を起こす人は増えています。このXデーは特定できませんが、血管障害を遠ざけることはできるのです。また、突然起こるといっても、実はその前段階で血管がさびて老化しています。この老化は、お肌同様ピチピチさが失われて硬く、もろくなっていきます。これが「動脈硬化」です。その原因のベスト3が、血圧、コレステロール、それに中性脂肪なのです。


血圧が高いと、血管が硬くなり、流れにくい。

高血圧の本当の恐ろしさは、血圧が高い状態が継続すると、血管が硬くなり、動脈硬化につながります。しなやかさを失った血管は、もろく詰まりやすくなるからです。心臓から押し出された血液が血管を流れるときに、血管にかかる圧力が血圧です。心臓がぎゅっと収縮して血液を押しだした瞬間、血管にもっとも強い圧力がかかります。「収縮血圧(上の血圧)」といい、140mmHg以上であれば高血圧です。
「拡張期血圧(下の血圧)」は、収縮した心臓が広がって血液をため込んだときの血圧です。この拡張期血圧が90mmHg以上であってもやはり高血圧です。下の血圧が高いほど、血管のしなやかさが失われていることを示します。
肥満、ストレス、喫煙、運動不足でも高血圧になります。塩分の摂り過ぎ、食べ過ぎ、運動不足を少しずつ改善していくことができれば、血圧もみるみる下がっていくのです。

意外や、コレステロ―ルは高めがいい。

コレステロールはいつも嫌われ役。実は、コレステロールは、高くてもさほど心配ないのです。人間の体は約60兆個の細胞から成り立っており、コレステロールはこれらの細胞の膜やホルモンを作る材料として利用されています。もちろん、悪玉コレステロール(LDL)が極端に高ければ動脈硬化の原因になります。140mg/dlまでは大丈夫です。逆に、80以下と低くすぎてもガンの原因となります。玉子や肉、少々の油ものなどにあまり目くじらを立てることはありません。最近、アメリカでは、食事に含まれるコレステロールは、気にしなくともいいとの見解が示されました。玉子や、脂身の肉など食べましょうというわけです。
しかし、善玉コレステロール(HDL)は高いほうがいいのです。運動やアルコールで上昇し、動脈硬化を防ぐことができるからです。HDLコレステロールが40以下の人は要注意。LDLコレステロールが高い人より危険です。HDL・LDLコレステロールとも程よく高めがいいのです。

善玉コレステロールを減らし、
悪玉を増やす中性脂肪は炭水化物の摂りすぎが原因。

さて、中性脂肪のお話に移ります。コレステロールと密接な関係があるのです。中性脂肪が高いと、身体の中でよくないことが次々と起こります。まず、HDLコレステロールを減らします。さらにLDLコレステロールを小型化し、超悪玉コレステロールを生み出してしまいます。超悪玉コレステロールの悪役ぶりは、最近特に注目されています。サイズが非常に小さいため、血管壁の中へ直接入り込みやすく、酸化もされやすい(サビつきやすい)、また、血液中の滞在時間も長いのです。つまり、中性脂肪は、動脈硬化の進展に直接的というより、善玉コレステロールを減らし、超悪玉コレステロールを増やすことで、結果的に血管に悪影響を及ぼしているのです。
中性脂肪は、その表現から油ものを多く摂ると上がると思われている方が多くいらっしゃいます。じつは、炭水化物の過剰摂取によるのです。特に、吸収のいい炭水化物が要注意。日本人好みの白米、うどん、パン、アルコール、果糖や蔗糖などの取り過ぎも中性脂肪を増やすことになります。
動脈硬化は、生活習慣の改善で予防することは、簡単。でも、なかなかできないのが現実。動脈硬化が怖い病気の原因であることを肝に銘じて、血液サラサラ生活を目指しましょう。


栗原クリニック東京・日本橋

〒102-0027 東京都中央区日本橋3-2-6 岩上ビル2F
TEL 03-3516-2200
http://www.k-sarasara.com/

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